テクニカルアドバイス
For Roadster

B6ピストンリング 

中古エンジンのO/Hを依頼された。
予算の都合や通勤仕様のため特別なチューニングはせずに基本O/Hといったメニューになった。
使用できるものは極力再使用。それでも、やっぱりせっかくのO/Hだからポイントはおさえて主要パーツは交換、後々トラブルが出ない様にしなくてはならない。
ピストンは再使用。傷を付け無い様に慎重にシリンダ−から抜く。
ここでカーボン等で傷を付けたら意味が無い。そして入念に洗浄。新品交換よりこの方がよっぽど手間が掛かる。
さすがにリングは交換させてもらった。
 
いざ 組付け。
チョット待ってよ。
1STリングの刻印が無い。
2NDはちゃんとある。
刻印が無いとリングの天地が分からない。
アメリカ製のリングは天地が無いものもあるが、B6用はキチンと設定されているはず。
マニュアルにも記載されているし、外した中古リングにも刻印はある。
頼りは意味不明のリング側面の黄色いペイント。
マツダに問い合わせをしておく。
後日本社からの回答は黄色いペイントを上にして組んでくれとのこと。
ペイントは側面だと説明しておいたのに、トンチンカンなご回答に涙。
さらに補足として、最近のリングは刻印が無いものは天地の指定が無いとの事。
それなら、仕様変更の簡単な説明書を一緒に入れて欲しかった。

特にピストンリングは後から簡単に交換出来るものでは無い。
大変重要なパーツであるし、慎重に取り扱わなくてはならない。
メーカーとしてももう少し慎重な対応をして頂けると本当に助かる。

リングの性能や使い分けは機会があればテクアド別ページで紹介したいと思います。

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