テクニカルアドバイス
For Roadster

スロットルリンゲージ
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今回は、スロットルリンケージについて検証してみます。

対象は(1)WEBERキャブレターなどに一般的に使用されているものと、(2)WEBERから販売されている専用品、(3)そして当社4連スロットルに採用しているタイプの3つです。

スロットルリンケージで大切なことは、キャブレテターでも4連スロットルでも左右のボディのシンクロ(同期)調整のし易さ、激しいアクセルワークに追従できる安定性です。

  1. のタイプは昔からキャブレター車にはよく使われているものです。
    日産の
    L型エンジンにも使われています。
    問題になるのは、スロットルシャフトに固定されているレバーがよくズレてしまうことです。
    シャフトは表面処理されているので本来固定し難いところに中途半端なレバーの固定(ネジで挟み込む)のため、強く一気にアクセルを全開にすると勢い余ってレバーがズレてしまいます。
    対策されている(強度の確保されている)物であれば問題はありません。
    シャフト部には通常ピロボールを使用しているで抵抗が極めて少なく非常にスムースな動きをします。
    スロットルリンケージにピロを奢るのは大変良いところです。
    一本物のシャフトを使う理由はキャブレター一機毎にスロットルレバーを設けプッシュロッドで一斉に作動させる為です。
    問題になるのは、プッシュロッドの付け根の部分がスプリングロックになっていると意外と簡単にラフなアクセルワークで外れてしまうことです。
    取り付けが簡単でよいのですが、一方で仇になる事もあります。
    メーカーが作る場合はロッドエンド部は必ず何かしらのロックを設けます。
    これは国産に限らず、外車でも同様です。
  2. 6気筒エンジンなどはSOLEXでもWEBERでも3機の装着になるので(1)の方式になります。
    ただ、4気筒の場合は2機の為、独立したレバーよりも中間でレバー同士をリンクさせて一本のプッシュロッドで操作させるのが(2)の方式です。
    WEBER専用のこのリンケージキットは先ず安定性があります。
    ラフなアクセルワークにも確実に追従してきます。
    リターンスプリングも2本掛けでしっかりしていますし、1本に減らしてアクセルを柔らかくすることも可能です。
    問題は純正のアクセルワイヤーとのマッチングが悪く、少々加工を必要とします。
    この部分は熔接でステイを追加したり、ワイヤーを少し短くカットしたりとプライベーターにはちょっとシンドイと思います。
  3. 当社の4連スロットルシステムに採用しているものですが、兎に角非常にシンプルにできています。
    動きも良く、安定性もあり、優れものです。
    コンパクトに出来ている事は狭いエンジンルームでは大変重要です。
    また、追加加工なども不要です。
    アクセルワイヤーのショートカットも必要ありません。
    ただし、今のところ当社のスロットルボディのみに対応して為
    WEBERには使用できません。
    この辺が今後の課題といえます。なるべく近々設定をしたいと思いますが、具体的には未定です。

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