テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド 補強バー

小泉総理の米、英、仏での首脳会談。
過去になく、詳細にニュースが報道され興味深くテレビを見ていました。
皆さんも記憶に新しいものと思います。
米国のブッシュ大統領との会談の際、小泉総理が着ていたブルーのボタンダウンのシャツは青山のラルフローレン。
これが早くも人気なそうで、品薄状態。
英国TVキャスターとのインタビューでは、
"オペラが好きなそうですが、オペラの中では自分をどんな役と思いますか?"
と尋ねられると、切り返した言葉が、
"そんな事より、あなたはハイヌーン(真昼の決闘)と言う映画を知っているか?"でした。
相手の質問に答えないで、自分のペースで話しをするあたり、まさしく変人的会話。
彼は変人を一般の人とは異なっていると言う意味合い、即ち"非凡"と言う感覚で自称している様子。
リーダーシップを取るには大変な苦労もあるでしょうが、やはり非凡でなくてはならないのでしょうか。
ただ彼を見ていると、極めて一般的庶民の感覚を理解している(普通の心が分かる)政治家のように思えます。
異常な高支持率と実際の実務とのギャップをどれくらい現実的に埋められるのか期待したい所です。
諸刃の剣にならないように願うばかりです。
各国の色々な政治家と接する中で、如何にも小泉さんらしいやり方で改革を行って頂きたいです。

さて、私も仕事柄、色々な車と接しておりますが、ついつい癖でロードスターと随所で比較してしまいます。
日産、トヨタ、ホンダ、外車、これらのスポーツ系を意識して作られている車を見ていると各メーカーの考え方やポイントが見られます。
同じスポーツ系のロードスターと見比べてしまうのが、日頃の癖になってしまっています。

もっとこうだったら良かったかもしれないなー?とか、こんな物が本当に効果的なのだろうか?なんて考えさせられる工夫は各メーカーの車に見られます。

今回はトヨタの補強バーを紹介させて頂きます。

今回の写真はトヨタチェイサー(100系)の物です。

1. フロントアンダーバー



トライアングル型で強度を確保しています。
さらにはエンジンメンバーと車体(シャシー)とを連結させています。
ロードスターでは横に1本バーが入るのみの格好です。バー本体はロードスターの方が太いのですが、シャシーまで延びてはいません。
オクヤマ製のトライアングル型アンダーバーがありますが、これはあくまでミッションケースとの連結、しかもゴムブッシュを介しての物ですから純正バー以上の車体の剛性アップと言う意味合いの物ではないと思います。
(ミッションマウントを持たないロードスターには振動と言う観点からは効果的なのでしょう。)

2. リヤ補強バー



リヤシャシーの脇に40cm位の板ッペラが取り付けられています。
こんなもんでもやっぱり効果があるのでしょうね。
このプレートがやはり効果的なのかと考えさせられたのはヴィッツを触った時でした。
あるユーザーがヴィッツが発売されて直ぐに1000ccを購入。
1年後に同じヴィッツのユーロバージョン(1300cc)のパーツを取り付けて欲しいと依頼されたのです。
その時に今回紹介するような極めて些細な補強プレートが幾つかあったのです。
今回紹介は省略しますが、1300ccヴィッツには空力を向上させる小さなプラスティックプレートも車体下部に設定されています。
一見するとどれもこれも"本当にこんな物で効果あるのか?"っと思わせるものばかりなのですが、メーカーのデーターを見るとシッカリ裏付けされています。
そして今回はチェイサーの様な大型車。
けれども使われている補強プレートはヴィッツのソレと同じような物。
こんな些細な物でもしっかり効果があるのでしょうね。

補強バーはロールバーの様に室内に張り巡らすと違いが分かるものの、シャシー下部にチョッとした補強を入れた場合はその効果を実感することはなかなか難しいと思います。
ただ、車体にカッチリ感を出すと例えばステアリングが良く切れたり、コーナー中にギシギシしなくなったりします。
ロールバーやハードトップの効果は誰でも体感できるのですが、今回のトヨタの様な小さなプレートでもポイントを抑えていれば効果が期待できるのです。
特にトヨタと言う会社は会社組織上車体部門が強いそうで、それだけシャシー設計は入念にされていることが想像されます。

マルハではアイディア勝負のような補強バーは設定がありませんが、NA6CEを対象にしたリヤアンダーバーの設定はあります。
NA8Cの純正バーを利用する物です。



バー自体は1万円程度で何処のマツダ部販でも購入できる物ですし、中古品も今は期待できます。
マルハブラケットは純正よりもさらに堅牢にしたもので、厚みの充分な鉄板からプレスで作成しています。
汎用のアングル材をカットして作るような物ではありません。
取り付けには熔接加工が必要になりますが、メーカーが設定している純正バーがしっかりしていて且つ安い。
これを利用しない手はありません。

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