テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド 中古車購入

4月は変化の月。 自分の周囲、環境が大きく変わる。 

静岡では清水市・静岡市の合併が決定?。
政令指定都市として生まれ変わるそうだ。 何がメリットでデメリットで?
デメリットは一般市民に大きく影響しそうで、メリットは一般市民に分かり難い所でありそうで、いいやら悪いやら。
無理にやることもない様にも思える。

地域型“中部銀行”が破綻。
古くからの友人も何人か努めている。 今や中間管理職の彼らは先の無い残務に翻弄。
気の毒な話しで、 先日TELで“がんばれ!”と励まさずにはいられなかった。

ペイオフ解禁。 自分の責任で財産を管理せよとのお達しである。
益々 タンスに仕舞い込む老人たち。
それを漁る マルチ商法軍団。 皆の幸せを祈りつつ大金掴んでドロン!!である。
ペイオフチューニングを全国のショップで展開したらどうなるのだろう?
チューニングの責任は各ユーザーで取ってください。
セッティング不足は各自の判断に任せます。
何んて全国整備振興会から通達でたらロードスターオーナー諸君は本当のペイオフ以上に青ざめちゃうね。

横浜の快進撃、 中田氏(37歳)、高秀氏を破って市長当選の快進撃。
各政党が高秀さんを支持するにも拘わらず、嫌気ムードの無党派横浜市民。
新しい風を中田氏に託した訳である。
ピカピカの市長1年生誕生。 
“あんな若増に何が出来る?”っと現職市長にどっぷりの関係会社ご老人たちが多いことだろうが、
ドッコイ 政治もビジネスも時代の変化に対応する事が大事。
横浜は地方人にとっては憧れの街。 どんな市政が繰り広げられるのか楽しみである。

楽しみといえば タイガース。 なんと開幕7連勝と最高のスタート。オープン戦からの大快進撃。
ワクワクするねー。
星野監督就任時、“仙ちゃんやるなら俺もやる”っと田淵もコーチに名乗りを上げて監督,コーチ陣からして今年は違う。
生まれる前から巨人ファンの私は完全にDNAにジャイアンツを応援するように遺伝子操作されているが、
阪神と巨人の壮烈な伝統2強を再現していただきい。
(他球団ファンの皆様 ごめんなさい。)
去年のマリーンズの様(今年のマリーンズは心配だ)に出だしだけ好調タイガースにならないように祈ります。
今まで弱い所が勝ちだすと本当に活気付いて勇気やエネルギーが貰えます。
嬉しい気持ちにさせてくれるタイガースでございます。

さぁ、全国のロードスターオーナーの皆様は今回放って置いて、今回の対象はこれから中古車ロードスターを買うヤングマンにちょっとアドバイス。
4月は環境変化に伴い中古車が売れる月。

実は問い合わせで:
“これから中古車を買う予定なんだけど、どんなロードスターが良いでしょう”
っと信じられない内容の質問が何件もある。
何で私がそんなことまで気を使わねばならんのじゃっと呆れてしまうが、ユーザーの立場になれば 折角の購入に際し失敗したくないので、
事前に情報が欲しいのであろうとは察しが付く。

実は答えは簡単。
気に入った色で、年式新しく、走行距離少なく、程度が良くて、予算に収まるロードスターが良い。 である。

これではテクアドにならない?
それでは先代NA系を対象にマルハ流 中古車購入ガイドのご案内。

<その1> 1.6(B6) or 1.8L(BP)の選択:
チューニングの立場から言えば1.8Lを選択するべきである。
ピストン径が78mm(B6)に対し1.8L(BP)は81mmと3ミリも大きい。
この差は大きく、パワーやトルクの出し方に大きく影響する。
ボアアップの際は最大86mmまでのピストンが可能になりこれで約2.0L化。
最大パワーを狙うのならレース用で250PS前後の強烈エンジンが可能になる。
BPヘッドチューニングのみでもキャブや4連とマルハ264度カムとの組み合わせで
170〜180PSは狙える。
言わば 充分なパワーを得られるのである。

クランクシャフトの素材の差も見逃せない。
他にも各部が見直されているので、トータル的にもBPエンジンに分がある。

一方、伝統の1.6LDOHCの言葉の響きが頭を駆け巡るオールドブリティッシュファンにとっては初代NA6CEになろう。
パワー狙いではなく、快適なライトウェイトを味わいたいならNA6CEでも充分である。
しかしながら、B6エンジンであろうともパワーを出す事は充分に可能である。
予算的にBPの方が低予算である程度のパワーを出しやすいので一般的にBPを薦める次第である。

<その2> 走行距離・整備記録簿
当然 走行距離は短い方が良いに決まっている。
購入後 直ぐにO/Hを前提とするならまだしも、 そのまま乗るのであれば やはり走行距離が少ない方が良いに決まっている。 
目安はオドメーター。
所が悪徳業者はメーター巻き戻しをするのでこれが困る。
事故車のメーターを取って置いてオークション出品車のものと交換であれば誰でも簡単に出来る荒業となる。
そこで、整備記録簿を確認。
整備記録簿が整っていない物は基本的にはパスである。
殆どの業者がオークションで引っ張って来る。 言わば出品者以外その素性を知らない。
出品者も“回し”でやっているなら同じく素性が分からない。
最後に頼りになるのが整備記録簿である。

過去整備歴で定期的に“マルハモータース”で整備を受けている車であればご安心を。
この証明はくどいようだが 整備記録簿以外に証明できないのである。
ただ、前オーナーの氏名、住所のプライベート事項も同時に分かる事になる。
それをいい事に、突然 連絡先を調べて アレコレ質問するのは絶対ご法度である。
どうしても必要な場合は葉書などの郵送物程度に抑えて、“よろしければ教えてください”程度に相手の意思を尊重すべきである。
それが故に 記録簿を残す訳でるので、勝手な都合でコンタクトを前オーナーととるべきではない。

<その3> 雨漏り:
オープンカーの宿命。 それは雨漏り。
中古車場で見かけた良さそうな車は展示中に雨にさらされているはず。
必ず両サイドのカーペットを触ってみる。
足元だけでは不十分。 座席の下も確実にチェック。何故なら 前からの進入は足元に、
幌回り後ろからの進入は座席下に溜まるからである。
トランクルームの雨漏りもチェック。

<その4> 幌:
人気のハードトップ装着車はラッキーでもあるが、幌を事前に確認せよ。
ハードトップがあるから幌の消耗はあまりしていないだろうと安易に考えてはいけない。
幌がボロボロになったからハードトップを途中で購入したかも知れない。
幌はスクリーンにヒビがあれば直さなくてはならない。
幌サイドのパイピングにもヒビが有れば、全体的に張り直しの必要が出てくる。
思いがけない出費が購入後に待ち受ける事になる。

<エンジンをチェック>
過去テクアドでも説明したが、オイルレベルゲージやオイルフィラーを外してみる。
写真のものはトヨタのマークU。
  
オイルスラッジが塊となり注入口を完全に塞いでいる恐るべき最悪事態である。
こんな状態でもエンジンが壊れず機能している現代の技術力にも驚くがここまでオイルを交換しないユーザーの認識不足にはさらに驚かされる。
写真ほど酷くなくてもオイルフィラー内側に多少なりともスラッジが溜まっていたら
エンジン内部はかなりスラッジがあると思って間違いない。
取り除くには完全なO/H以外には手段が無い。

エンジン音が静か否かは素人では判断つかない。
業者が“どうです? 静かでしょう?”っと説明し始めればそんな物かと思い込むのが関の山。
目で見えるところに判断基準を置けば失敗も少ない。
エンジン掛けてガラガラ音がするのは論外。

始動時にHLAからカンカンと音が出るのも、オイル管理の悪さからのものも多い。
これはNA系のみの話し。

<エアコン>
NA6CEはR12のフロンを使っています。
この冷媒はもやは製造中止品。 市場の在庫も極めて少なく、従い価格が尚 上昇中。
漏れまくるガスを横目にガスが無ければ修理も出来ない。
GSでは冷えなくなればガスの補充を促す。
漏れているのに補充ではまた同じ事。
ましてや希少ガスであれば、シッカリ直さないと出費もきりがない。

チャンと効くかどうか、シッカリチェックをしなくてはならないポイントである。

<ボディー>
これは判断が難しい。
事故歴は一般的には見破るのは難しい。
オークションからの入手ではなく、販売会社が前ユーザーと信頼関係にあって、素性、過去整備歴を把握した上で販売している車であれば、
事故修復歴をキチンと説明してくれるであれう。 それなら安心である。

残りは掛けとなる。
直ぐに見破れる修復歴ではかえって困りものだが、どうしても気になるユーザーには当社在庫“スポットロット” 残り2ケ を
使われる事をお薦めする。
簡単に板金箇所を発見出来る。

事故修復と傷の塗装は別である。
引っ掻き傷を販売の前に直すことで商品価値を高めるのは当然の事でもある。
この作業を事故歴と混同しては殆どの中古車は“事故歴あり”となってしまう。

<試乗>
当然の事である。
廃車となっているものでも, 仮ナンバーを申請して試乗するべきである。
仮ナンバーの手配費用はユーザーが負担する事は当然だが、乗る車を乗らずに買うのは世の中新車だけ。
中古車で乗らずに買うのは覆面お見合い。
乗らずに結婚するのは昔の話し。
ヤッパリ 最後は おじさんネタになってしまいます。

すみません。

[back]