MARUHA MOTORS

New FカムをNB8(Sr-1)に装着〜マツダロードスター NB8C BP編〜

NB8C(前期型 Sr-1)・BP用 Fカム

作用角 リフト量 HLA ベース径
IN 252度 10.0mm 要専用リフター 33mm
EX 256度 10.0mm 要専用リフター 33mm

Fカム IntakeNewVersion ソリッド対応
F-cam Intake for Solid For NB8C(w/o VVT)
code:mar05073002 For NB8C前期
¥35,640(¥33,000)
Fカム ExhaustNewVersion ソリッド対応
F-cam Exhaust for Solid For NB8C(w/o VVT)
code:mar05073003 For NB8C前期
¥35,640(¥33,000)

専用ソリッドリフター 16個セット

ソリッドリフター NA/NB用33mm BC カム専用 16pc/set 2016May-
Solid Lifter set  NA/NB16pc / set 2016May-
code:mar07110100
¥22,464(¥20,800)

専用キャップシム

キャップシムT=2.65
Cap shim for BP engineT=2.65
code:mar05073005
¥648(¥600)

2.65〜3.65mm 0.05mmごとに設定があります。
1台分には16個必要です。

マルハから新しく発売となったNB8(Sr-1)カムシャフトを取り付ける際の手順とポイントを抑えながら、New Fカムの解説をして見ましょう。
プライベーターや普段チューニングカムの取り付けを行っていない整備工場での作業にお役に立てると思います。
また、一般ユーザーの方にもハイカムの豆知識としてご参考頂ければ幸いです。

本来、カム装着などの機能部品取り付けは、専門工場内での資格経験を有する整備士が作業する事を前提にして販売しております。
作業には測定器具、工具などが必要になります。

1.純正品とマルハ・Fカムの機構相違点:


左:NB8C 純正IN側カムシャフト
右:NB8C マルハFカムカムシャフト
リフト量10mmはパワーを引き出す大きなポイント。
これでもFカムスペックとしてリリースされる。つまりストリートスペックなのだ。
最大半径は純正と同等にし、安心して装着が出来る。

先ずは、純正品とマルハ・カムの機構相違点から。
NB8(Sr-1)はアウターシム式が標準になっています。
一方でマルハのFカムはインナーシム式。シムの方式が異なりますので、改めてシム調整が必要になります。

アウターシム:

リフターの上に窪みがあり、平たい円形シムを載せる。
シムが上(外)に位置することからアウターシムと称されます。
利点は、カムを取り外さなくてもシム調整(シム交換)が可能。
一方で高回転になるとシムが飛び出す場合があり、チューニング用としては安定感に欠けます。
シムが大きいので、リフターの重量は意外と重いものです。

純正HLA 約55g(オイル量にもよる)
NBリフター 33g + アウターシム14g 計47g
マルハリフター 33g +シム2g 計35g

インナーシム:

ソリッドリフターの中心部あるいはバブル上部に湯飲み型(凹型)シムを差し込む、またはアッパーリテーナに直径10mm程度の小さな円形シムを載せる。
マルハではバルブ上部に差し込む湯飲み型(凹型)シムを採用しています。
高回転になっても、シムが安定しているのでレース、チューニング向き。
欠点はシム調整をする際に、カムシャフトをその都度取り外す必要があり、手間が掛かる。
シムも小さく、リフターもシンプルで軽量化もできる。

シム調整:

シム調整とはリフターとカムシャフト(ラウンド側)との間に適正なクリアランスを出すための作業の事。
エンジンが作動し始めれば熱くなり、よりハードにドライブすれば過熱の具合はさらに高まります。
クリアランスが過少の場合は金属の熱膨張によりバルブを押し始めてしまい、適正な圧縮が得られない状態が発生しる場合もあります。
また、過大の場合は、カムがリフターを叩く打音が発生したり、カジリが発生してしまう場合があります。

2.エンジンから純正カムを取り外し:

エンジンから純正カムを取り外しますが、カムカバーを外した処で、純正時のクリアランスを丁寧に測定します。
ここでのクリアランス測定を基にFカム装着時に必要になるキャップシムの長さを想定できるからです。
想定できれば、作業の大幅短縮に繋がります。

カム交換の細かな手順はマツダ発行の整備書を参考にしてください。

3.シム計算:

純正アウターシム厚の測定には、マイクロメーターが必要です。
(正確に厚みを測定するにはノギスでは対応できません。)



また、バルブクリアランス測定にはシックネスゲージが必要になります。
隙間を測定する際に必要になるゲージです。
16バルブ全てのバルブクリアランスを測定します。
測定値はFカム装着時に必要になるキャップシムの選定に役立ちます。


マルハ・Fカム用のシム厚仮計算:

基本計算式は(純正アウターシム)-0.2mm=(マルハキャップシム)です。

例えば:純正アウターシム厚が3.20mmであれば、マルハ・Fカム用には3.00mmのシムが想定されます。

実際には、クリアランスの適正が関与しますので、もう少し複雑になります。
例えば、純正アウターシム厚が3.20mmであっても、クリアランスが過大の0.30mmだったとします。
Fカム装着時にはこのクリアランスを推奨値0.20mmに適正化をする際、クリアランスも考えてキャップシムを想定しなくてはなりません。

計算式は:
(純正アウターシム)+(純正クリアランス-推奨クリアランス)-0.2mm=(マルハキャップシム)

(例)
3.20mm+(0.30mm-0.20mm)-0.2=3.10mm となります。

シム測定の誤差やシムの着座の収まり具合もあり、計算通りにならないこともありますが、闇雲な状態からシムを推定するより、計算式を用いて想定できる方が作業時間やコストが大幅に短縮できます。
また、シムは若干であれば削ってショート化できますので、計算で求めた値から少しだけ厚めにオーダーされるのも、方法の一つと考えます。

4.バルブタイミング調整不要:

上記計算式で求めたシムを基準にFカムを装着します。
装着時の手順はマツダ発行の整備書に基づき、正確に作業を進めてください。
カムホルダーの位置やタイミングベルトの位置など、誤って作業をすると、性能が発揮できないどころか、エンジンに重大なダメージを与えることもあります。

さて、チューニングカムを取り付けた後に通常はバルブタイミングを確認・調整をする作業があります。
バルブタイミングはチューナーの考え方により変化させても良いので、これでなくてはイケないと言うものではありません。
純正カムについても、バルタイの振り方でエンジン特性が変わるのです。
バルブタイミングを調整するには、先ず測定から入り、そして調整になるのですが、知識、経験、工具がなくては無闇に調整することはお勧めいたしません。
そこで、マルハ・Fカムは純正プーリーとの併用でエンジンベンチ及び搭載状態でのシャシーダイナモでのテストから得た推奨値になるように、純正プーリーとの固定ピン位置を設定しています。
純正カムと同じように組み付けていただければ、性能が発揮できるようになっているのです。
バルブタイミング調整不要は現場に於ける時間短縮とコストの低減に大きく貢献します。

しかし、マルハ推奨値が絶対的なベストとは言いきれません。
各チューナーの考え方やエンジン仕様変更により、狙ったバルタイがある場合は、やはりスライドカムプーリーを使って再調整する必要があります。

5.フリーダムECUの効果

Fカムは純正ECUのままでも使用が可能です。
しかし、パワーを出す為により多くの空気をエンジンが吸うようにFカムを装着するので、より多くの空気に併せて、燃料の増量や点火時期を見直しが有効であることは、容易に想像できるはずです。

マルハでは、NB用に関してはいまのところフリーダムを採用しています。
手軽で発展性があり、特に空気抵抗となるエアフロメーターを取り外す事ができるので、非常に効果的なECUと言えます。
NA8C以降からエアフロメーターはホットワイヤー式に変更されていますが、中はメッシュ状になっており、省略可能であればやはりパワーが上がります。

また、吸気系だけではなく排気系の見直しを掛けるとパワーがかなり変わります。
主だった点がエキゾーストマニフォールド(タコ足)です。特にパワーが大きくなるほど、排気系の効果は大変大きい物になります。
そして、こう言った吸排気の見直しと同じように制御の見直しも重要でなのです。

新しいFカムは他社製品とは異なり、作用角をある程度抑えたストリート仕様スペックの作用角としながらも、十分なリフト量を実現させています。
作用角だけを大きくし、リフト量は純正とあまり変わらないようなカムシャフトではありません。
今回のFカムは性能を十分に発揮させる為に決定したスペックです。

[Home]