既に設定をしております06R 軽量NC用フライホイール(F/W)がかなり流通した感じです。
新型NCと言うこともあり、クラッチは再使用し、軽量F/Wの効果を楽しまれる要望が多かったのですが、さすがに初代NCについては走行距離も伸びていることから、結構なクラッチ需要が出て参りました。
そこで、06R軽量フライホイールと各種クラッチとのセットパーツを設定いたしました。
スポーツ走行を意識しないユーザー様で、軽量フライホイールのみをお楽しみ頂く場合に対しては純正クラッチセットのパーターンも用意しました。
設定上でネックになっていたのは、クラッチディスク。
左:6MT用純正クラッチディスク 1420g フェーシング幅28mm
右:5MT用純正クラッチディスク 1360g フェーシング幅30mm
クラッチカバーは共通品 4.4kg
フェーシング幅 32mm
”FOMOCO”のマーキングはフォード製を意味する。
F/Wやクラッチカバーは5MTと6MTは共通品なのですが、ディスクについては、5MTと6MTはセンターハブ部のスプラン形状が異なる為に互換性がなく、それぞれに専用設定をしなくてはならないと言う負担がありました。
画像は5MT用メーンシャフトをディスクに仮り合せしたところ。
中:スプライン部はピッタリと勘合する(5MT)
右:6MT用ディスクに5MTシャフト。形状が合わない。
つまり、NC用であっても、2種類のディスクを用意しなくてはならない訳ですから、在庫リスク的にも増えてしまう訳です。
しかし、ロードスターの専門会社としては、ここは奮起(しざるを得ない・・)。
NA&NB系では定評のあるCBDディスクを主体にクラッチキットを設定いたしました。
試作としては、既に何年も前から取り組んでおり、テストランとしての実績は申し分ありません。
設定にここまで時間が掛かった理由は単純に、“需要予測"。
当社のような小さな会社では、1アイテムの新設定に掛かるコスト負担は決して軽くなく、5MTと6MTの2種類を追加するには、さらに慎重にならざるを得ない状況でもあるのです。
さて5MTについてはさらに2種類の設定を行います。
どちらもCBDなのですが、センターハブのダンパー形状が異なります。
NA8・NB8用のCBD流用です。
重量 1320g
フェーシング幅 32mm
NC用5MTとNA&NB用は同じスプライン形状のために、共通性があります。
そこで、スポーツ志向の強い場合は、こちらのディスクを推奨します。
特徴はダンパースプリングがシングル巻きになっており、クラッチミート時のショックは若干硬いものの、摩材フェーシング部の幅が37mmとワイドになっていますので、伝達性能は大きなものになります。
こちらはNC-5MTと同じセンターハブ形状をしております。
重量1360g
フェーシング幅30mm
ダンパースプリングはダブルとなり、ミート時のショック緩和を上手くコントロールすることが可能です。
NB8などで騒がれた、純正クラッチによる発信時のジャダーなどの防止に積極的にメーカーが取り組んだものと考えます。
フェーシング幅は30mmとし、NA・NB用CBDと比べると狭い形状になります。
マルハCBDもあえて同じ形状を周到し、CBDをお使い頂く際にも、メーカー的意図を重要視されるユーザーに推奨します。
重量 980g
フェーシング幅 30mm
6MTについては、NA/NB用との互換性は全くありませんので、専用のCBDのみとし、そのセンターハブ部も純正ディスクと同じダブルスプリングとします。
フェーシング幅も30mmです。
しかし、ディスクの軽量を狙ったデザインとし、純正ディスクと比べ若干の軽量化も達成しております。
強化カバーは圧着力660kg。
純正の500kgに比べ、160kg以上の強化としております。
重重量的には、純正と同じ4.4kg。
強化カバーは5MT・6MT共通品です。
06R・F/Wは純正品からすると、約3.5kgの軽量化を達成しております。
NNCモデルからは、フライバイワイヤ(電子スロットル化)になっていますので、実際にそのレスポンスのダル感が否めませんが、アクセルレスポンス向上にも軽量フライホイールは大変有効な手段であります。
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