テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド ウィンドゥ ウォッシャー液

ここ数日 寒い日がつづいています。 
静岡は比較的温暖の地です。雪などはめったに降ることはありません。
他地方でこのサイトをご覧頂いている方の内、雪や風に厳しい環境にお住まい
の人も大勢いらっしゃることと思います。
厳しい気候に生きる人達を本当に尊敬いたします。理屈抜きに自分を守らないと人は簡単に死にます。
車も簡単に壊れます。
自分の常識は他では非常識、こんなことは日常では頻繁なこと。

静岡の人間が雪を見るのは長野、新潟にスキーに行くときくらい。
一時を雪で遊ぶのは大いに楽しい、生活するのとは大違い。
レジャー気分でのこのこ出かけて、凍結路面で立ち往生、チェーンもろくろく巻けずに現地で悪戦苦闘、その脇を村のおじちゃんが軽トラックで楽勝の爆走。
こんなシーンは珍しくありません。

いつぞやは長野のスキー場近くでFF車の後輪にチェーンを巻きつけてスリップしている人を見たことがあります。
驚きましたが、本人は必死の形相。
前にも後ろにも進めず、亀状態。
勢い良く、アクセルONでございます。
うなりを上げてタイヤは空転、雪が舞い上がる。あんたはラッセル車か?
今話題の"味の素"ならず、渋滞の元、…豚肉食っておきゃ良かった。
カンケーねーか。

さて、寒冷地に赴くには それなりの準備が必要。
その一つがウインドウォッシャー液。
そのままで行ったら絶対凍ってしまいます。だから、チョッと機転が利く人は ほんの少しクーラント液を混入します。
これで凍らずに済みます。
こんなことは当たり前のことで、テクアドに載せるほどのことでもありませんが、同様に思った諸君に質問!

それでは、ウォッシャー液ってもともと何で作られているのでしょうか?

正解は写真でどうぞ!!
                 

メタノールでした。

他の成分構成のものも あるとは思いますが、基本的にはアルコール系です。
なぜ、アルコールなのでしょうか?
だって 水が腐らないでしょ。 オヤジが家で隠しているウイスキーは腐りません。
同じことです。

ウォッシャー液は洗浄液です、そのため勝手に食器専用洗剤を入れる人がいます。
泡立ちが良くてVERY GOOD と大きく勘違い。
一ヶ月もしない内に水が腐り始め、何だか白いものがタンク内を浮遊します。
それから、腐食は一機に進行、ノズルホースまでも侵し始め、最後は水が出なくなります。

こうなると、タンクを取り外して、棒付きタワシで一生懸命にこする。
詰まったホース内はエアブローで吹き飛ばす。
それでも とても全部は洗浄できませんが、何とか復帰。
ABS付き車はタンクがバンパー脇に位置していて外すのはチョッと大変です。

普段から気を付けていれば どうってことはないのですが、つまらないことでトラブルになってしまいます。

さて、最後にウオッシャー液の違った使い方について。
吹き出し口をバンパー開口部の下側に設置、水冷式のオイルクーラーやラジエタークーラーのできあがり。
水を掛けると急激な冷却が可能となります。既にインタークーラーではありましたが、簡単に水冷式クーラーが試せます。
ミニサーキットでの走行会などで効果的と思います。
チェッカーを受けた後のクールダウン時、噴水させながらゆっくり一周なんて良いのでは?
ミニサーキットは距離が短い分、最後の一周ではなかなかクールダウンをする時間がありません。
そこで水冷式。
どうでしょうか?

筆者は過去商品化を真剣に考えたことがあります。
あまりの手軽さに無理と判断、没企画となりました。

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