テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド 新年挨拶&景気

明けましておめでとうございます。

昨年は、大変多くの方にマルハHPをご支援いただきました。
重ねて、厚くお礼申し上げます。

今年も、気合いを入れてより充実した内容で配信できるよう頑張ります。
どうぞよろしくお願い致します。

さて、今年の景気と状況について少々。

昨年の東京モーターショウを皆さんご覧になりましたか?
私はとても時間が取れず、後日特集誌で確認するハメになりましたが、
ジックリ見ましたよ。

そして、個人的意見。(あくまでも主観ですが)。
国産車は特に"全体的につまらない"ものになっているように思えて仕方ありません。
近未来的デザインのコンセプトカー、環境を前提としたエコカーが主体。
当然、華やかなショウであるので、新技術の良い宣伝場所にもなりえるのだが。
その題材が悪い訳ではないだろうが、何であんまり魅了されないのか。
考えるに、この手の車は見飽きたのではないだろうか。
ウルトラマンや仮面ライダーに出てきそうな車はどうせ販売対象外。
何のために出展させるのか本当に分からん。

ところで、マツダのRX-8はどうなるのだろうか?



マツダの真髄、ロータリーエンジン搭載車の生き残りを賭けたNEWモデル。
観音開きのサイドピラーレスは誰が考えても"重い"車重を連想してしまう。
先日コンビニで立ち読みした雑誌では、RX-8は1340kgと記載されていた。
これがある程度本当のラインであれば、スポーツカーとしては重すぎる。
S2000が1240kg、現行RX-7も1240kg。
この時点で既に100kgも重い車になってしまっている。
実際はもっと重いかも知れない。
サイドインパクトの安全性は果たしてどうだろうか?
私なんかは、ダブルガルウィングの方が強度は上げられそうに思えるにし、インパクトも強いように感じる。
エミッションを考えたキャタライザーもなんだか泣けてくる。
販売も来年2003年になるとか。
何やら先が少し暗い感じもするが、マツダの本領発揮で一日も早い販売開始を期待したい。
かつて、ユーノスコスモがロータリーに挑んだが、当時は正直あまり売れなかった。
今となっては希少車扱いで一部のファンに愛されている。 AZ-1も然り。
マツダはその手の車を作らしたら名人だが、それでは企業として成り立たない。
ここは次期ロータリー車の早い登場と市場の人気を期待したい。
4連のロードスターMPSは2L・200PSを売りにしているが、今やその手の性能は何も珍しくなく、
ホンダ、トヨタ、日産と比較する術も無い。
ましてや、ここに来て販売未定ときている。
アメリカのエミッションをクリアできなければ、本社のGOサインは出ないのか?
NEWシビックタイプRはイギリス生産、ユニオンジャックをなびかせ、U-LEVの難関規制をパス。
215PSと相変わらずのパワーも流石だ。
ロードスターのクーペタイプも期待したいが、これはあくまで日本人の感覚。
現代の世界市場ではコクピットが狭すぎるのだ。
ハードトップが付いていると大抵のアメリカ人は乗り込みに一苦労することになる。
マルハでも4連のエンジンを散々やっているから、MPSのメーカー4連を味わってみたいが、
これは叶わぬ夢になってしまうのか。

アテンザは結構良さそうだ。 2.3Lの新開発エンジンにも期待できる。
スタイリングもソコソコ決まっているし、チョッと乗ってみたくなる。
このエンジンが今後の主力になりそうだ?。
別に2Lに拘る事もないし、他メーカーがスポーツタイプを2Lエンジンで絞ってきても、
2.3Lでトルクフルならそれも良し。

今回出展されたマツダ車は全体的なスタイリングはなんだかS2000のマスクやアルテッツアのテールに
似ている様にも見えるが、デザインの傾向とはこう言うものであるのだろうか?
深くは追求しないようにしよう。

結果的にマツダに厳しい意見になってしまったが、本音の部分では最も応援しているメーカーでり、期待しているのです。
MPS程度の味付けで販売未定では下手するとロードスターは姿を消すかもしれない。
現行NB系で何処まで販売を引っ張れるのか、想像するとチョッと辛い。
当然、2L 2.3Lのエンジンは載せて来るだろう。
よりパワーフルなものにする以外、このモデルは活路が無かろう。
現行160PS仕様もいま少しモタツキ感が残るなどと市場では噂されている。

現行RX-7は現在北米では販売されていません。
現地での値段などが大きな原因なのだろうが、結局は販売の不信。
ロータリーに対する思いや、ある種の自負は"日本人"が最も強いだろう。
われら日本国からロータリーエンジンは市場に本格投入された誇りがある。
1991年 787Bでル・マン優勝。 本当に泣いた。TVの前で絶叫したよ。
ロータリーの力強さが世界中に知れ渡った日だった。
現在、ソ連などでもロータリー車は販売されている。
マツダとは無関係らしいが、ロータリーと言えば、やはり"世界のマツダ"なのだ。

親方フォードがなんと言ってもロータリーは残して貰いたい。
本当に強く願うばかりだ。
もし、ロードスターにNAの13Bが載ったモデルがリリースされたら、私は間違いなく購入する。
本来あんなにコンパクトで、尚且つ特性の強いエンジンは日常の勝手とは離れたスポーツカーにこそ良くマッチする。
燃費的にも軽いロードスターにはピッタリなのだ。
搭載位置が少々高くなっても、何とかなるだろうし、NAロータリーで200PSオーバーはいとも簡単だろう。
2.3Lのロングストローク化ではエンジン全高も高くなるだるし、それを考えれば、ロータリーでも良いではないだろうか?
シビックが躍起になっても、ロータリーロードスターの魅力は計り知れない。
でも、フォードさんが"ウン OK"とは決して言わないだろうな。
頼みのRX-8は重い車重に燃費の悪いロータリー、観音開きで開放的にしても実際の後部座席居住性はどうだろう?。
そのわりにはRX-7より車格はデカイ。
私の心配事が単なる戯言になるように祈りたいものだ。

ディーゼルエンジンは今後の各メーカーの大事な戦略アイテムになりそうだ。
アメリカ寄りの日本の各社はヨーロッパメーカーに完全に出遅れている。
思い切ってディーゼルなんて止めてしまえば良いのに、どうも企業ではそうはいかないらしい。
ホンダはいすゞと提携、いすゞのユニットを使ってディーゼル車の販売に乗り出している。
一方で当然自社開発のディーゼルも開発中。
トヨタは日野を買収しているし、ヨーロッパの多くのメーカーもいすゞのユニットに頼っている。
レースカーの世界でもディーゼルは実績がある。
兎に角、低速トルクはガソリンとは比べものにならないほどのトルクがあり、日常的には乗りやすいことは事実。
ましてや、NOxや黒鉛を上手くコントーロできれば、未来は非常に明るい。
ただ、私の意見では以前HPで書いたが、そんなエンジンを待っている時間が地球規模で本当にあるのか?と言うこと。
新しい完璧なエンジンに到達するには、過程の段階エンジンがいくつも世にでる。
つまり、皆が求めるクリーンなディーゼルエンジンが出る前に、
相変わらず環境に悪いディーゼルエンジンで道路を埋め尽くす事に畏怖するのだ。
アメリカは非常に合理的で、排ガス規制をガソリンもディーゼルも同じ基準で考える。
軽油だって日本のように極端にガソリンより安いと言うこともない。
日本は異なる。 輸入規制もろくろく掛けられない。 欧州のプレッシャーに鼻を折られている。
車検の際も、ガソリンとディーゼルのテストの方式はやはり異なる。
こんなにディーゼルが走っているのに、車検の対象はせいぜい黒鉛のみ。
ましてや大型のトラック、ダンプは大手のディーラーや整備工場で民間車検扱いで入庫。
公の陸運で検査を受ける姿はあまり見受けられない。
普段、モクモクとスモッグを吐き出す車を良く見かけるが、
何で車検が通るのか不思議で仕方無いと思われるユーザーも多いと思う。
あんな物を走らせていて、さらに新ディーゼルに期待を寄せる気には普通ならない。

確かに技術の進歩もあるし、成功するかもしれない。
けれども、その前に独自に規制をかけた石原さんを私は評価したい。
エスティマの様な新型のハイブリッドがもっともっと世の中に出てくると良いのだが、
実験車を購入するような気がして、ユーザーは一歩後ずさり。
一家に数台保有の家庭は、一台はハイブリッドカーを購入しなくてはならないなんて法律を作るしかない。
嫌でも、買わせる法律も時には必要なはずだ。
その分は、税金や保険の面で大幅に免除をするなどの対処をすれば、
それはそれで皆納得が出来るのではないだろうか。
規制とは本来、一般人に"我慢しろ"っと言っているものなのだから、
環境優先であれば、石原さんのように行政がもっと思い切った改革をしなくてはならい。
エコノミストでもない私が、素人考えで意見を言っても何の効果もないだろうが、
大勢の人がクリーンなディーゼルエンジンだけに乗って走り回る光景は誰も想像も出来ない。

今年はさらに厳しい年になりそうです。
ガンガンCM流していた外資系の証券、保険の会社がパタリと止まった。
日本の市場は厳しいと察するや、サッサッと撤退。
意気揚揚とヘッドハンターに乗って外資系に転職したお偉いさんは北風ピューピュー。
どーする、どーする、日本の皆さん。
中国のハイアールに負けそうでアール。
ユニクロはついに食品系に方向転換。 フリースは飽き飽きなのでしょう。
安いばかりが良いでもないが、通信販売の乱売にも参ります。
末端のプロSHOPを大事にしないメーカーはいつか必ず、倒れます。

最後は、直接ユーザーを大事にしている所が生き残れるはず。
そう言った積み重ねで世の中が動いている事を信じたいものです。

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