テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド  オイルポンプ

この原稿が掲載される頃はF-1マレーシアGPは終っている頃と思います。
今さならながら 第1戦を振り返ると、ヤッパ シューマッハかと思い知らされた内容で
した。
ハッキネンが今年は休養と寂しさ残るが、佐藤琢磨が鮮烈なデビュー、トヨタの参戦開始、
ホンダの奮起と話題は欠かない年にはなりそうだ。
2年目モントーヤも目が離せない。
子供の頃の憧れだった スーパースター、ニキ・ラウダの“今のF-1はサルでも乗れる”
の発言通り、完全に管理されシステムナイズされた現代のF-1ではあるが、
私にとっては未だ興味深いレースである事に違いは無い。

オーストラリアGP 第1戦
スタートから波乱。
第一右コーナー手前での大クラッシュ。 宙を舞うシューマッハ弟、流石なのは空中で右へ必死にステアリングを切っている。
何度もビデオを見て笑ってしまった。
それにしても、発進立ち上がりで、何で後続ラルフがフェラーリ乗り越え宙に舞うほどに加速に違いがあるのか?
最新のトラクションコントロールやラウンチコントロールはそれほどまでに進化しているのかと感心させられる。

タクマ・サトーは幸か不幸か、予選の雨で最後尾スタート。
お陰でクラッシュかわして、いつの間にか入賞圏内で走っているではないか。
っと思ったら、直ぐに消えた。 “またかよー”のトラブルである。
まぁ、次ガンバるさ。
さて、残った人達でバトル。
シューマッハは若手イビリのプレッシャーモード。
怖い物知らずのモントーヤはナニクソ、ハナクソ走行でブロック。
彼の強気はチップガナッシの頃から有名であるが、シューマッハのパスはお見事、ワンダフル。
ラインをインサイドに付けて、すかさずブロックのモントーヤのラインと交差する寸前でアウトにクロスさせながら加速パワーでオーバーテイク。
コーナー中のアウトからのパスは見ごたえ十分。迫力十二分。

5位走行の地元のウエッバー、何で君はこんな所にいるのよ?
そう思っていたら、やって来ましたトヨタのミカ・サロ。
なんたって 日経連 馬面 奥田会長が応援? 視察? 営業? いるんだから(何でいるのさ?)。
いい所見せなきゃ、っとミカ・サロ必死で追撃、いよいよ残り数周、 格下ミナルディーをぶち抜いて・ ・ ・(入賞5位はなばしいデビューをイメージ)
アッレー? まさかのスピーン!!
大枚はたいた大企業F-1カーも焦れば簡単にスピーン。 
5位フィニッシュのウェッバーは何度も何度もガッツポーズ。
自身の現状を良く理解すれば,彼のガッツポーズは本当の嬉しさからこみ上げる物である事は誰もが察しつく。
おめでとう。

さーて、F1話で随分長くなったが、もう少し お付き合い。
宗男君、とうとう追い出されてしまいました。
家来の外務省にも下克上。
今更、殴った蹴ったの言い訳外務省。子供の愚痴か?。マザコンか?
その時けじめ付けられなければ、その程度で今更話題に出すなっと言いたい。
彼は比例区。 みんなが自民党と書いた票から選ばれた自民党議員。
だから、宗男君は必死で金集め、せっせと橋本君に献金。 党に献金。
なのに、橋本派 野中、青木 おエライさんはみーんな知らん顔。
ひでー話だ。 
関係者全員、責任とるべきだと思う。 
彼の涙は悔し涙。 何で俺ばっかりっと言いたげな涙であった。

党から見放された宗男君。 救済措置はありませんでした。
救済(リリーフ)といえばリリーフバルブ。 即ち これ オイルポンプの極意なり。



っと言う訳で、ナガーイ枕の後の短い本題。
エンジンオーバーホールの中で、再使用に悩む代表格がオイルポンプ。
なんだか長く使えそうな補機であり、換えるには予算が・・。
ならば、リリーフバルブは確実にチェック、メンテが必要です。

クランクシャフトと一体化で回転するのがトロコイドポンプ。
これで油圧を発生。 3〜4kg/cm2・3000RPMが設定値。
エンジン回転上昇に伴い油圧も上昇。
一定の所で、油圧で押し上げられるがコントロールプランジャー(マツダではこう呼ぶ)がバネに打ち勝ち、油圧がリリース。
これで最高油圧を調整。
だから、強いバネに交換したり、シムを入れてセット長を換えれば、当然最高油圧も上昇。
これで、チューニングの際のケアをするのです。
特に、コンロッド・ビッグエンド。
クランクジャーナル油口から遠心力に打ち勝ちジャーナルピン(コンロッド)までオイルを送らなくては簡単にメタルは流れます。
高回転になるほど遠心力は強まり、通常油圧では不足気味。


ところが、高油圧を狙って ばね力を上げてコントロールプランジャーを押さえつけると、スリーブ内で首を振り出し、
今までスムースに作動していたバルブが突然スティック。
固着した場所が悪ければ、オイルポンプ内でオイルが循環、ブロック・ヘッドにはオイルが流れず最悪のエンジンブロー。
後付け油圧メーターの針がなんだか最近、妙味にピクピク動く。
これなんかは、スリーブに傷が入りバルブが上手く動かない事も考えられる。

じゃぁ、壊れたところで交換。
とんでもない!!。
簡単に考えないで下さい。
オイルポンプ交換はオイルパンを外さなくてはならず、これはエンジンメンバーを取り外す大事作業。
高い工賃請求が待っています。

だから、マルハでは10万キロO/Hなどでは交換をお薦めしています。
再使用で問題なく稼動する物が大半でも、私たちはプロの仕事。
100機のポンプ再使用で1機でもトラブル出たら困るのです。
どうしても止む終えない時は、スリーブをシッカリホーニング。
プランジャーは2000番ペーパーで優しく磨き上げ、スコスコ動くことを確認しながら特殊グリースを塗って組み上げ。
でも、トロコイドの傷も見逃せません。
ここも必ず傷が入ります。
従い、丁寧にペーパー掛け。

・ ・ ・ ?

10万キロO/Hではヤッパリ、交換をお薦めします。

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