NB8後期用/NB6 NR-A/
リヤキャリパーピストン

リヤ側のキャリパーピストンに関しては、NA用/NB前期用ピストンのみを設定しておりましたが、この度待望のNB後期用（ハードサス用）のピストンも新設定致しました。

MAZDA純正品としては、設定がありませんので当社専用アイテムとなります。

※NB後期用リヤピストンはステンレススリーブは採用しておりません。
　純正品と同等仕様となります。

下記価格はピストン1個の単価です。

▲直径約35ｍｍ。NB後期は、NAに比べて少し大きい。

キャリパーピストン　リヤ側純正ブレーキキャリパー用
Caliper Piston　Rear
code:mar25053100 For NB8後期 NB6(NRA)
¥16,720(¥15,200)

今までは、NB後期用のリヤキャリパーOHは、ピストン再使用の対応しかできませんでした。
しかし、錆による傷み具合はＮＡ用もＮＢ用も同じです。

NB後期と言えども、車両販売が2000年ですから既に25年以上経過しています。（2025年現在）。

ピストンの錆び具合について

ここで改めてピストンの錆具合を以下にご紹介しておきます。

錆びているピストンはキャリパーから何とか抜き出しても、画像の様な状態はよくあるケースです。
折角OHをするために分解したのに、こんな状態のピストンを例え洗浄しても再使用のレベルにはなりません。錆びた部分は磨けば凹みとなり、ブレーキフルード漏れの原因になります。また、メッキが剥がれているので、すぐに錆が再発する事になります。
つまり、OHの意味がないのです。

OHとは、今後もまだまだ使い続けることを期待して実施されるわけですから、そこには安定した補修分品と徹底した設備や工法が要求されます。

NB後期用リヤキャリパーの分解前

ＮＢ後期用リヤキャリパーの分解前の画像です。
このキャリパーは比較的状態の良いものなので、目立った汚れやダメージは見受けられませんが、一般的にはこれよりも酷い状態が圧倒的に多いです。

分解した後に洗浄を行い、その後ウェットブラスト処理をします。

一般的に乾燥ブラストの場合、母材（元の素材）を余分に削ってしまう可能性があるため為、シリンダー内径などの精度を要求される箇所には不向きです。
ウェットブラストは、簡単に言えばメディア（微細な研磨剤）を含んだ泥水です。
母材に優しく、また汚れや錆などを綺麗に除去できます。

▲ウェットブラスト後

▲塗装後

ブラスト後に再度洗浄を行い、ガンコートで仕上げます。
通常塗装はブレーキフルードへの耐性が弱く、簡単に塗膜が剥がれてしまいます。
ガンコートの場合は、特殊塗装の上、更に専用オーブン内で高温処理をするので仕上がった塗膜は非常に硬く、ブレーキフルードへの耐性は飛躍的に向上します。
ここまでの処理を含めてのＯＨでなければ意味がないと当社では考えています。

▲OH後のリヤキャリパーボディ（ガンコート済み）

ＮＢ後期用のフロントキャリパーピストンの設定は以前からあります。
つまり、今回のリヤ側ピストンの設定で、前後共に完璧にＯＨが可能になったわけです。

ガンコートとは

左：ガンコートの検証をしてみました。検証結果はブログへ!!

ガンコート検証ブログはコチラ→

徹底的に錆を除去したキャリパーボディをそのままに放置するとまた錆びてしまいます。
一般的な塗装をしたのでは、まだ役不足。
相手は、ブレーキキャリパー。高温にもなり、またブレーキフルードは塗装を侵食する性質があるので、耐久性の高い塗装が望まれます。

MARUHAで採用したのは、ガンコート。
北米生まれの、硬質コーティングです。
エアロスペース・ミリタリーにとどまらず、モータースポーツなどにも広く採用されている非常に耐久性の高いコーティングです。
塗装後に高温で1時間程度の焼き入れを要することからも非常に手間の掛かる工法ですが、ブラスト後のキャリパー保護には最適なものです。

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