光岡01にマルハ4連を装着

過激にバカ速っぱや。そこから見える物は?

 

【ケーターハムスーパーセブン】

マルハがこよなく愛するロータス。
チャップマンが学生時代に考えたロータスセブン。
その後ロータスが大きな会社となり、小回りが効かなくなると、ディーラーだったケーターハム社が権利を取得。
ケーターハムスーパーセブンと名を換え、継承されることになる。
コレが今のケーターハムスーパーセブンの大筋。

大分前になるが、イギリスに乗り込み各地を見て歩き、ケーターハムの本社まで足を伸ばした。 
社長のグラハム・ニアーンの息子に合い、“ケーターハムセブンを買いたいが、売ってくれないか?”と頼んだところ、
“日本の正規販売店から買ってくれと”と色々と説明を受けながら、結局この落ちとなった。
コチラも遥々日本から来ている田舎者。 そう言って来るのは最初から分かっている事で、
アレコレと作戦を変えて話を進めた経緯を今更ながらに時々思い出す。

結局、数台のケーターハムを買い込み、ガス検まで取得、マルハ輸入のケーターハムは今も尚、日本の公道で走っているのである。

【ミツオカ01】

さて、世界各地でニアセブンが存在する。
バーキン、ドンカブート、その他色々。
日本が誇るはミツオカ01。 
ご存知ロードスターのコンポーネンツを流用したニアセブンである。
出来栄えは、本家ケーターハムよりは心持ふっくらしたボディラインであるが、内装の仕上げや細かな手の入れようはケーターハムよりは数段良い出来栄えである。
ひいき目無しで、正直な感想。 (でもケーターハムの魅力も分かる。)

ロードスター乗りが気になるのがエンジン。
ユーノスと同じB6,BPエンジンが搭載。 軽いボディに同じエンジン。
一体どんな手応えになるのか興味津々なところである。

1年くらい前の話であるが、突然“BPエンジンのミツオカ01に4連付けてください”と依頼を受ける。
エキゾーストもワンオフで一緒に作って欲しいとの依頼であったが、丁寧にお断りをするとエキマニは吉村で作ってくるからエンジンを担当して欲しいと話が一変。

それならば やりましょう。っと話を受けることに。
待つこと数ヶ月。 
綺麗なワンオフエキマニを付けてオーナーが来社。
実に見事な仕上げである。 
ウン十万円の出来だそうであるが、値段は別として出来栄えは流石に吉村である。 

 

さて、マルハとしてはマルハ264度カム(IN、EX)、ヘッド面研、ポート研磨、4連インジェクションシステム(40mmボディ)のメニュー。

マルハで4連を希望される方の定番メニューである。
一箇所だけ、異なるのはエンジンフレームにファンネルが干渉するので、マニフォールドフランジ面をフライスで僅かに斜めにカット。
5度ほど上方に全体を向けることにした。




さて、肝心のパワーチェック。
セッティングを掛けながら入念に仕上げてみるが、結果は予想以上にパワーが出ている。
通常、BPエンジンでは定番ヘッドメニューと4連では凡そ170PS〜180PSが相場であるが、
なんともこのミツオカは190PSを超えてくるのである。

何度も同じ値を示し、測定誤差によるものではない数値である。

試乗でのインプレッションも、明らかに速い。
しかもかなりの加速感。 ヘッドレストに後頭部が張り付くような感じである。
危険な匂いがプンプンする走りである。

軽い車体に190PSなのだから、パワーウエイトレシオから考えても当然の様な気もするが、それにしてもチューニングする立場の人間からすると
嬉しくなる様なエンジンパワーである。

【190PS台マーク】

  修正馬力 PS 修正トルク kgm
最大値 191.6 PS 19.0 kgm
回転数 7,559 rpm 7,065 rpm

何ゆえこの様な出力を発揮できたのか、未だにハッキリしない事ではある。
それは、マルハの車ではないので、アレコレと模索する事ができない単純な理由ではあるが、エンジン型式、チューニング内容、マルハ4連、
プログラム、それぞれが通常のロードスターと等しい条件であれば、残すは吉村ワンオフエキマニくらいとなる。
助手席横に排出される独特の4−1のレーシングエクゾーストであり、スーパーセブンであれば誰もが装着するソレと基本的な形状は同じである。




実はこの一件から、エキゾーストに対する認識がかなり変わってきている。
ストリート用は4−2−1、高回転型には4−1がお似合いと業界の相場は決まっているが、実際には本当にそれで決め付けることにはかなり、
無理がある。
レース関係者やその筋のチューナーとタコ足を含めアレコレと話しをする機会があっても、市場で出回るもので、明らかにコレで無いといけないという決め手が無いのも事実である。


4−2−1が良いとしてもセカンダリーパイプの長さや、メインパイプの太さ、更には等長の具合に、曲げ具合。
やってみないと分からない物ばかりである。
TRDのアルテッツァが異常なまでに長いセカンダリーを使っていたり、M2仕様の限定車のセカンダリーもやはり長く。
データー的には中低速域を盛り上げるも高回転で伸びなかったり。
はたまた、4−1の吉村エキマニを装着して予想外のパワーを得られたり。(断定ではないので、誤解が無い様に)



なんとも奥が深く、そして地味落ちにデーター取りをしなくてはならない事に痛感する。

エンジンベンチも正確にデーターが取れる様にも思えるが、排気処理には車載状態の様な形状を取らず、どこか中間でジャバラのパイプと接合してしまう。

そう言った意味では、エクゾースト系の開発はかなり手間が掛かる。
長いだけにアレコレと試すパターンがかなり多いのである。

“これだけは付けるな、パワーが10PS程ガックンと落ちた”っとあるチューナーから聞いた時には、その会社のアイディアには笑ったが、
反面、やはり形状でパワーが左右される可能性について、真剣みを覚えた。

マルハでは実に多くのロードスターが毎日の様に入れ替わり入庫する。
その殆どがエンジン系のメンテナンスである。

自分の愛車に手を入れてもらうことに期待を込めてマルハに仕事を依頼されるのであるが、
既に社外のタコ足やマフラーは装着済みの方が圧倒的に多い。
正確にはこの時点で異なる条件でのチューニングと言えなくも無いが、それでは定評のあるタコ足に交換を促すかと言えば、そんな無茶も出来ない。
前述の様にコレでなくてはイケないと決定付ける製品にまだ出会ってもいない様にも思えるからである。
また、かなり良い物であっても、もっと良い物があるかも知れないと欲張るのも私たちにとっては当然の行為である。

それにしても、ロードスター用にはコレっと一種類のみを設定するのではなく、各部をジョイント式として、形状をある程度選択できるような商品企画が出来ないものであろうか?
自分で組み合す、そんなパーツが設定されれば嬉しい限りである。


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