MARUHA MOTORS

78サーモスタット|78Thermostat78C Open LongStroke

78サーモスタット
78サーモスタット正面
78サーモスタット横向き
78サーモスタット真上から
78サーモスタット 78度
78Thermostat78C Open LongStroke
code:mar05040504 For NA8 NB全車 (除くNA6)
¥4,400(¥4,000)

適合:NA8 NB全車 (NA6CEには対応しません)
78サーモには純正ガスケットが付属します。

New 78サーモ

従来のタイプをさらに改良したNew78サーモに切り換わります。
新しいタイプは、スプリングレートの見直しなどを含め、従来の大口径弁やロングストロークは変わらずに、全開開弁温度を低く設定しました。
従い、同じ開弁温度(78度)でも、全開までの時間も短縮でき、高負荷時での水流を早く確保できるように工夫されております。

旧78サーモとNEW78サーモの比較グラフ

サーモスタットは日頃のメンテナンス上でも、大変重要なアイテムなのですが、目下好評発売中の水冷式オイルクーラーとのバランス性能を確保するべく改良をされた商品です。
ラジエターの容量をさらに使い切る為に設定されたNEW78サーモの登場です。

特徴

大きなサーモ弁径とロングストローク(最大10mm)を確保。
弁の全開温度を90-92度と引き下げて、ラジエターの性能をより効果的にし、全開走行時のクーリング安定性を図ります。

サーモスタットの考え方は色々あるようですが、実際に何の為にサーモスタットが使われているのか、先ず基本的なところから説明します。

専用特殊工具SSTブッシュプーラー

エンジンの中を巡回した冷却水はラジエターへ流れ、冷却された後、再びエンジンに戻されます。
ラジエターへ回る通路にサーモスタットが弁として設置されています。
低温度では弁が閉じて、ラジエターへは冷却水が巡回しません。
一定の温度になると徐々にサーモスタット弁が開き始め、100度前後で全開となります。
冷却水が冷え過ぎると、弁は閉じ始めます。
この作動の繰り返しで、冷却水を一定の温度に安定させる役目をサーモスタットは担っています。
尚、サーモスタットの位置がアッパーホース側の場合(出口式)とロアホース側(入口式)とでは方式が異なりますが、ここでは説明を省略します。

サーモスタット内のワックスが溶け始めると熱膨張が起こり、この力を利用してスプリングで閉じていた弁を開け始めます。
これ自体は単純な原理ですが、よくよく考えると、凄いアイディアです。

ここまでは、ざっと基本的なおさらい。

さて、次に各純正サーモスタットを少し見てみましょう。

専用特殊工具SSTブッシュプーラー
開き始め温度 全開温度 全開リフト量 弁径
NA6CE 82 95 約8mm 30mm
NA8Cサブ
NA8Cメイン
85
88
100 約1.5mm
約4mm
25.5mm
NB 88  100  約8mm 31.5mm
78サーモ  78 90-92 約10mm 31.5mm

左:NA6CE用 8mmストローク
中:NA8C用 4mmストローク
右:NB全車用 8mmストローク
専用特殊工具SSTブッシュプーラー
78サーモは最も大きくストロークする(10mm)

同じロードスターのエンジンなのに、サーモスタットが3種類も設定されています。
1種類で全てをカバーすれば単純な話なのですが、コストを掛けて設定している背景にはメーカーの考えがあるようです。

サーモスタットは冷却水の温度を一定に保つ為に使われていますが、どの様に一定に保つかが問われているのです。

水温の管理は、エミッションコントロールと大きく関係します。
最近のエンジンは厳しくなる排気ガス規制に対応すべく、全体的に高めの水温で設定されています。
なぜ高めなのかと言えば、燃焼させやすくするためです。
効率良く燃料を完爆させるには適した温度が必要なのです。
燃焼が効率的になれば、より少ない燃料でパワーを出す事が可能になります。
排気ガスもクリーンになるのです。

仮に、水温が低めだと燃焼効率が下がり、排気ガスも濃い目になります。
これらを浄化するには触媒の容量を大きくするなどの対策が別に必要になり、厳しい排気ガス規制をクリアするにはゴタゴタした排気系となってしまいます。

この様な背景を前提にしながらエンジン開発に取り組んだメーカーの姿勢がサーモスタットからも伺えます。
NA6の時は比較的単純な構造で標準的な温度(82度で開弁開始)となります。
NA8からはサブバルブを設けるものの、全体的には弁径が小径化されて、冷却水の流量が抑えられています。

NA8C用 小さな弁がサブバルブとなる。

メインの弁径は純正の中で最も小径だ。

NBになってからは基本的な形はNA6の様な一般的なスタイルに戻されましたが、異なる点は開弁温度が引き上げられている点です。
NB用のサーモはより高温型になっています。
NA8にはサブバルブが設けられ、NBからは3段階制御と同じサーモスタットでもより機能が複雑化されていますが、燃焼の効率と大きく影響しているからです。
絶えず、目標の温度を安定して維持させる意図が伺えます。

燃焼温度の一定化はサーモスタットだけではなく、ヘッドガスケットでも調整されています。
同じBPエンジンでもNA8とNB8(Sr-2以降)とでは異なります。
後者は出力上がっていながらガスケットの水穴は少なくなっています。
ヘッド回りに上る水を抑えて燃焼室の温度を上げる様に工夫されているように思います。

NA8C用純正ヘッドガスケット。
下のNB8用と比較するとボア周りの水穴の数が多い事が分かる。


NB8(20万番台以降)のヘッドガスケット。
かなり水穴を制限している。

ここまではメーカー的な話。

さて、マルハ流。
一般的にロードスターをドライブされている方は、適宜純正のサーモスタットを御利用頂ければ良いと思いますが、チューニングの場合は少し検討する余地があります。
エンジンチューニングを施し、パワーが上がった分、発熱量は増えるのは当然のこと。
エンジンチューニングを前提にするとサーモスタットは本来、水流の妨げをする抵抗、即ち邪魔者なのですが、マルチ型で愛車を使う場合どうしても装着しなくてはなりません。
皆さんはローテンプサーモと純正サーモを単純に開弁温度の観点だけから考える為に開弁の状態を見逃してしまいがちです。
開弁すれば、水が流れ始める。流れ始めればどれも同じかと言えば、実はそうでもありません。
例えば、NBとNA8の純正サーモスタット。
NBの一般的な形をしたサーモスタットを良く見ると弁が多少オフセットしている事が分かります。
オフセットさせたスペースの大きい方にピンが見えます。これをジグルバルブと呼びます。
ジグルバルブはサーモスタット付近で溜まったエアを抜く為の工夫です。

これに併せて、サーモハウジングの通路も僅かにオフセットをしていています。
サーモスタットが規定通りのポジション(ジグルバルブが上)で装着されると、オフセットされていたサーモ弁がハウジング通路のセンターに来るように設計されています。
つまり、ハウジングセンターに併せてサーモ弁が一直線状になるのが好ましいのです。
ところが、NA8はサブバルブを設けてメイン弁を小径化させ、極端にオフセットさせていることから、水流の効率は悪くなっているものと考えます。
現にNBからは基本的レイアウトに戻し、NA8のサブバルブを含めた機能をメイン弁だけでカバーする様な機能にしています。


NA8C用サーもはオフセットが大きく、弁が水路の中央にセットされない。

ラジエターにより多くの冷却水を効果的に回すにはサーモスタット自体の抵抗を考えなくてはなりません。

サーモチューニングのポイントは:

  1. サーモ弁がハウジングと直線状になること。
  2. サーモ弁がより大きいこと。
  3. サーモ弁のストロークが大きいこと。
  4. サーモ弁の全開温度が低いこと。

純正サーモスタットでも特にオーバーヒートの現象が見られない。
無闇なローテンプは燃料噴射を増加させて燃費悪化の原因になり、結果的にローテンプサーモはメリットが少ないとの考えがありますが、単純に総括しては少し極端。

マルハの観点は開き始めだけでなく、全開温度。そして低抵抗。
NA8の純正サーモは92-95度での間でストロークはわずかに4mm程度と、最もストロークが小さい物です。
(メーカー公表値は8mmとあるが、複数個を何度も試しても4mmと実測した。)

NA6とNB用はどちらも約8mm。
この時点で、NA8の純正サーモは弁径も小さく、ストロークも少ない上、弁位置がハウジングとストレートになっておらず、冷却効果の点では厳しいタイプといえます。
NBサーモは開弁温度が88度とかなり高めで、全開温度も100度(メーカー設定値)
と高い物です。
純正品の中ではNA6用が冷却効果では最も高そうですが、弁径が30mmと僅かに小さいのが惜しいところです。

マルハ・78サーモは開弁温度を僅かに引き下げ燃焼効率の悪化を防ぎ、同時に全開温度も引き下げスポーツ走行でのクーリングをより効果的な物にしています。
水温補正が掛からない92度では既に全開となり、ストロークは10mmと大きく、弁径も31.5mmとなっています。
ストローク8mmと10mmでは2mm程度の差と考えがちですが、画像でも分かるように実際には大きなクリアランスの差と言えます。


78サーモは大きくストロークするのが特徴。

ましてやNA8の4mmストローク と比べると10mmリフトは圧倒的な差と言えます。
水流を大きくとり、ラジエターの性能をより効果的に利用することができ、スポーツ走行時の水温をより安定させるように工夫しています。
水温の安定化は出力ダウンを防ぎ、ノッキングの防止にもなります。

開いてしまえば、ローテンプも純正サーモも同じと言う見解を見直し、全開走行を前提により効率良く冷却水を回す工夫が施されています。

注意事項/NA6CEについて

78サーモはNA6CEには対応していません。
ロングストロークの為に、サーモスタット自体の全長がNA6CE純正品より長くなっています。
そのため、ハウジング底との干渉が起こり装着できません。

定番となっているマルハ・アルミ2層ラジエターの性能をより効果的にする為に、併せて78サーモの同時装着を推奨いたします。

是非、ご検討ください。


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